よくあるご質問

子供が耳を痛がっているときはどうしたらよいでしょうか。

もしお家に解熱鎮痛剤があるようでしたら、座薬でも飲み薬でもよいので応急的に使用して、受診できるようになってから耳鼻咽喉科を受診してください。また耳の後ろの固い骨の部位を冷やすことでも炎症を抑える効果は期待できます。ただし、ぐったりとして元気がなかったり、39度以上の高熱で痛みが強い、解熱鎮痛剤があまり効果ないようでしたらできるだけ早く受診したほうがよいでしょう。急性中耳炎の炎症の強い状態のときは鼓膜切開をすることで膿を出すと、疼痛の改善も早くなります。

急に耳が聞こえなくなりました。

耳が聞こえなくなる病気は色々ありますが、治療が遅れると回復困難となるものとして突発性難聴があります。なるべく早期に治療を開始することが望ましく、1か月以上経過すると改善は困難です。時にめまいを伴うこともあります。あまり問題がないものとしては耳垢が詰まって聞こえなくなるものもあります。滲出性中耳炎という痛みをあまり伴わない中耳炎で聞こえなくなることもありますが、急性の発症にはならないので急に耳が聞こえなくなったときはなるべく早く耳鼻科を受診してください。

耳垢はどのくらいの頻度で掃除するのがよいですか。

耳垢の掃除については頻回にしすぎて、外耳道の皮膚を傷つけ感染をおこしたり、慢性の刺激で湿疹ができて難治性の痒みが取れなくなることもあるのでやりすぎないことが大事です。頻度としては1から2週に1回程度がよいかと思います。うまく取れないときは耳垢の除去だけで耳鼻科に受診していただいても大丈夫です。

ヘッドホンで音楽を聴いていると難聴になりますか。

適切な音量であれば問題はないと思います。しかし、大音量で長時間の使用は内耳の神経にダメージを与える可能性があります。音量としては密閉型でないヘッドホンでは使用中に話しかけてわかる程度の音量がよいかと思います。いずれにしても内耳の神経細胞は強いダメージを受けると回復しないこともありますのでヘッドホンの使用後に聞こえの悪さや違和感、耳鳴など続く場合は耳鼻科を受診してください。

花粉症とかぜの症状はどのように違いますか?

花粉症の主な鼻の症状は、くしゃみ、鼻水、鼻づまりです。くしゃみがひどい人、鼻づまりがひどい人など、いずれかの症状が強く現れることもあります。この症状だけをみると、かぜの引き始めや他の鼻の病気と間違われることが多く、市販のかぜ薬や鼻の薬を飲んでもなかなか治らないことになります。しかし、症状の出方が微妙に異なります。一番の違いは、かぜの症状は数日でくしゃみが止まり、水っぱなが粘っこく青っぱなになりますが、1~2週間でよくなることが多いのに対して、花粉症の症状は同じような症状が長引きます。かぜでは発熱、のどの痛み、せき、たん、全身の筋肉痛なども伴います。ただし、花粉症でも花粉の飛散量が非常に多い時には“枯草熱”とよばれる発熱や、頭痛、だるさを伴うこともあり、せきが続くこともあります。かぜかな?と思ったら自分で判断せずに早めに耳鼻咽喉科で診察を受けるようにしましょう。

舌下免疫療法はやっていますか。

舌下免疫療法は現在スギとダニに対する薬があります。毎日、舌の下に含み飲み込みます。これを3年から5年続けることが推奨されています。アレルギーを起こしている原因物質を検査で確認してから行います。アレルギーの元になるアレルゲンを摂取することになりますので口腔内のかゆみや腫れなどの軽微な副反応がでることはありますが、アナフィラキシーといって、全身にじんましんが出たり、血圧の低下を起こすような重症の副反応は国内では発生例はありません。β阻害薬を使っている方、重度の喘息の方、妊娠中の方、膠原病でステロイド使用中の方は適応になりません。治療期間が長期となり、月1回の受診が必要です。すぎ花粉症では18ヶ月間の使用で花粉飛散ピーク時にほとんど薬も必要なく非常に軽症だったという方も一定の割合ではみられ、7割くらいの方にはある程度の有効性が確認されておりますので、ご希望の方はご相談ください。なおすぎ花粉の飛散期には治療を開始できません。

鼻血がでたときにはどうしたらよいでしょうか。

鼻血は左右の鼻のしきりをしている鼻中隔の前下方の部位からでることがほとんどです。お子さんがよく鼻をいじっていたり、鼻をかむことが多かったりすると刺激により出血しやすくなります。止血するためには小鼻のところを鼻の中心に向かって指で押すように圧迫してください。普通は10分程度で止まります。横になると血液が口に回ってしまうこともあり、多量に飲み込むと気持ち悪くなることがありますので、椅子に座ってうつむき気味にして口に回ってきた血液は吐き出してください。あまりに頻回だったり、出血の量が多い場合は血液疾患や鼻の腫瘍などの可能性もありますので耳鼻科での診察を受けてください。

アレルギー性鼻炎のレーザー治療とはどういうものですか。

アレルギー性鼻炎に対して鼻の粘膜をレーザーで焼灼して症状の改善を図るものです。薬物療法で症状が取り切れない場合、特に鼻閉に対しては有効です。また薬物をあまり使用したくない方などは治療として考慮いただければと思います。実際の方法は初めに鼻に麻酔の薬と粘膜を収縮させる薬をガーゼで塗布し、その後焼灼します。術後に多量に出血することはほとんどありませんが、焼灼後1週間くらいは浸出液の漏出がゼリー状に固まるため除去に数回通院してもらいます。鼻の処置ができるようになれば小学校の高学年くらいからは施行できます。

扁桃腺が腫れてよく熱がでるのですがどうしたらよいでしょうか。

扁桃腺は細菌の温床になりやすいため、風邪にかかったり、免疫力が低下したりすると病原菌が増殖して扁桃炎が繰り返されるようになります。扁桃炎を繰り返すことで急性腎炎やリュウマチ熱などを引き起こすこともあります。扁桃腺の摘出手術が有効ですが、手術をしなくても治癒することもあるのでまずは抗生剤の投与で経過を見ることになるかと思います。手術の適応は血液検査や扁桃炎の頻度、重症度などを考慮して行います。

子供がいびきがひどく夜呼吸が止まっているようですが。

いびきが風邪のときなどに数日でる程度ならあまり心配はないでしょう。数か月にわたるいびきで呼吸が止まっているような状態があるようでしたら耳鼻科の受診をお勧めします。いびきの原因として通常の鼻呼吸ができない原因がどこにあるかを検査します。鼻炎や副鼻腔炎が原因の場合もありますが、扁桃腺、アデノイド(鼻の奥にある扁桃組織)が肥大して大きくなっていないかどうかも検査してみる必要があります。鼻の治療で改善しないいびき無呼吸は扁桃腺やアデノイドの摘出手術が必要となります。扁桃腺、アデノイドは5歳から6歳くらいをピークに腫脹が改善する場合もありますので無呼吸の程度によっては経過をみる場合もあります。

魚の骨が刺さったようです。

魚の骨は扁桃腺に刺さっていることが最も多いのですが、喉の奥の方に刺さることもあります。ごはんを丸のみすることでさらに深くささったり、奥に刺さることもありますので耳鼻科受診をお勧めします。扁桃腺に骨が見つかれば比較的簡単に摘出できますが、奥にある骨の場合は喉を麻酔して内視鏡などを使って摘出することもあります。

その他

首が腫れてきたのですが。

首が腫れる病気には様々なものがありますが、一般的には風邪から喉の炎症が起きてリンパ節が腫れるもので数日から1~2週間程度で改善します。腫脹が次第に大きくなってきたり、石のように固く腫れている場合は頭頚部の悪性腫脹の転移などの可能性もありますので耳鼻科での検査をお勧めします。柔らかい腫脹の場合は嚢胞という薄い膜の中に液体が入ったものができることもあります。

おたふくの予防接種はしたのに耳の下が腫れています。

耳の下の腫脹としては耳下腺かリンパ節の腫脹などが考えられます。食事を食べる時に痛みが増強したり、腫れが大きくなるようなら耳下腺が原因かと思われます。おたふくの予防接種を受けているのであれば、耳下腺の腫脹としては細菌感染による化膿性の耳下腺炎か唾液を出す管がつまっておこるものなどがあります。顎の下の顎下腺では石がつまる唾石による腫脹もあり、耳下腺にも唾石ができることもあります。

顔の動きがおかしいのですが。

目が閉じにくくなったり、口の端から水が漏れたりする状態としては顔面神経麻痺があります。顔面神経という顔の筋肉を動かす神経の麻痺で、病気としては原因不明のベル麻痺と水痘のウィルスによるハント症候群が頻度としては多いものです。治療はステロイド、循環改善剤、抗ウィルス薬、ビタミン剤などを組み合わせて使用します。気を付けなければならないものとして耳の下の耳下腺の腫瘍などでも顔面神経麻痺が生じることがあり、この場合は手術が必要です。

授乳中ですが、薬をのんでも大丈夫ですか。

授乳中に薬を内服すると、母乳への移行は認められます。しかし少量であるためほとんどの薬は問題ないものと思われます。抗がん剤、免疫抑制剤、一部の解熱鎮痛剤や精神疾患の薬などは内服しないほうがよいものもあります。授乳中であることを医師に告げて問題ない薬を処方してもらってください。

風邪のときは内科と耳鼻科どちらに受診すればよいでしょうか。

症状によって選んでいただければよいかと思います。鼻づまりや鼻みずが多いとき、喉の痛みが強いときなどは耳鼻科の受診がよいと思います。鼻の症状は局所の治療をすることでかなり楽になりますし、喉の痛みは口を開いただけではわからない、奥の状態も耳鼻科では診察できるからです。咳がひどいときや胸がヒューヒューする、鼻や喉の症状があまりなく高熱が出たり、頭痛がひどいときなどは内科の方がよいでしょう。

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